らんちボックス

カレーを見る度に思い出す出来事がある。

私は子供の頃、
非常に体が弱かった。
(ホントだってば〜！)

朝礼で倒れ、
血液検査で注射器に血ィ抜かれちゃあ倒れ、
運動会のリレーの前に倒れ、
とにかく食が細くて
体が小っちゃかった。

ある朝、前の晩に残ったカレーが朝食に。
不思議とカレーは沢山食べられるのよね。
ここぞとばかりに大盛りをペロリ。

そして、朝食後の歯磨き中にハプニング発生。
奥歯を磨いてる時、開いた喉へ歯磨き粉が流れ込む。
『ウッ！』
何とか歯磨き粉の侵入を食い止めようとした瞬間、
調子に乗って食べ過ぎたカレーが.....
『オエっ！』...逆流！
(大変！隠さなきゃ〜、怒られる...)
そこへ３つ上の兄登場。

『蘭...どうした..大丈夫か！』
(あちゃあ〜見つかっちった..)

『母ちゃ〜ん！蘭が吐いてるよ〜！』

母登場....
なぜか怒られる...とばかり思ってた私。
『蘭は学校行くな！』
妹(？)思いの兄...。

『大丈夫、何ともないよ、学校行けるから..』

(実際どこも悪くないし)

『ダメっ！今日は休め！』

母は私の額に手を当てて
『少し熱あるかも』

(ありません！気のせいです)

『蘭ちゃん、とにかくお布団で横になっておいで』

普段から弱かった私を、
親も兄も、さぞ心配していた事だろう。
結局、本当の事が言えず、バリバリ体調の良かった私は、その日学校をお休みすることに。

あれから30年余り過ぎたけど、
未だに家族には本当の事言えません....。



　　〜おわり〜