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ノコの日記/第三話
学校にはどうやら、傘の手掛かりは無さそうだ。
『傘、笠、カサ、かさ~。』
僕はしばらく、町を歩いてみる事にした。
あの信号機の前にある青果店の店先で、ノコに後ろから目隠しされた事あったっけ。
すっかり忘れていた。
まるで記憶喪失だな。
僕は何だか自分が可笑しくなってしまった。
でも待てよ。
何だかにおかしい。
僕はノコが死んでしまった事以外、他には全く何も覚えて無い。
そこだけ記憶喪失のように...。
すると、これがフラッシュバックというのだろうか、僕とノコがが肩を組んではしゃいでる映像が、一瞬頭をよぎった。
『写真!?』
僕は家に駆け戻った。
『母さん!写真写真~!』
僕はありったけのアルバムと、写真を畳の上にひろげた。
『傘屋さんの次は写真展かい?
勉強の方は大丈夫なんだろうね?』
写真はどこにも無かった。
しかし、絶対どこかにあるはずなんだ。
誰かが撮った二人一緒の写真が...。
桜...?
そう、高校の入学式だ!でもそれ以上思い出せない...。
昼食をとった後、中庭に出た。
小雨が降っていて肌寒い。
僕は傘をさしてノコの事を思い出そうとした。
『傘、笠、カサ、かさ~。』
僕はしばらく、町を歩いてみる事にした。
あの信号機の前にある青果店の店先で、ノコに後ろから目隠しされた事あったっけ。
すっかり忘れていた。
まるで記憶喪失だな。
僕は何だか自分が可笑しくなってしまった。
でも待てよ。
何だかにおかしい。
僕はノコが死んでしまった事以外、他には全く何も覚えて無い。
そこだけ記憶喪失のように...。
すると、これがフラッシュバックというのだろうか、僕とノコがが肩を組んではしゃいでる映像が、一瞬頭をよぎった。
『写真!?』
僕は家に駆け戻った。
『母さん!写真写真~!』
僕はありったけのアルバムと、写真を畳の上にひろげた。
『傘屋さんの次は写真展かい?
勉強の方は大丈夫なんだろうね?』
写真はどこにも無かった。
しかし、絶対どこかにあるはずなんだ。
誰かが撮った二人一緒の写真が...。
桜...?
そう、高校の入学式だ!でもそれ以上思い出せない...。
昼食をとった後、中庭に出た。
小雨が降っていて肌寒い。
僕は傘をさしてノコの事を思い出そうとした。
『よっ、水嶋クン。』
『ノコ。』
『傘、一緒に入ってもいいかな?』
『いいよ。』
『へへっ。』
『なあノコ。』
『何?』
『最初はノコって、あだ名だと思ってたんだ。』
『でしょ~。
工作好きのお父さんがつけたの。
変な名前だぜ。
鋸よ~。』
『変じゃないよ。』
『ヘンよ~。
お姉ちゃんはカンナ。
カンナの方がまだ可愛い。』
『俺、嫌いじゃないよ。ノコって響き。』
『水嶋クン...。』
『お父さんもきっと、可愛いと思って、この名前付けたんだと思う。』
『可愛いなんて、初めて。』
『ノコって、か、可愛いよ...。』
『な~に?
よく聞こえないなぁ~。』
『だっ、だから..
ノコって、可愛い。』
『男だろ!大きな声で!』
『ノコは可愛い!』
『ププッ、水嶋クン、
ありかと~う。』
多分今、僕の耳は真っ赤になってる。
顔から火が出そうだ。
『君と相合い傘なんて初めてよね。』
『そうだな。』
『何だかバカップルみたくな~い?』
『ノコ。』
『傘、一緒に入ってもいいかな?』
『いいよ。』
『へへっ。』
『なあノコ。』
『何?』
『最初はノコって、あだ名だと思ってたんだ。』
『でしょ~。
工作好きのお父さんがつけたの。
変な名前だぜ。
鋸よ~。』
『変じゃないよ。』
『ヘンよ~。
お姉ちゃんはカンナ。
カンナの方がまだ可愛い。』
『俺、嫌いじゃないよ。ノコって響き。』
『水嶋クン...。』
『お父さんもきっと、可愛いと思って、この名前付けたんだと思う。』
『可愛いなんて、初めて。』
『ノコって、か、可愛いよ...。』
『な~に?
よく聞こえないなぁ~。』
『だっ、だから..
ノコって、可愛い。』
『男だろ!大きな声で!』
『ノコは可愛い!』
『ププッ、水嶋クン、
ありかと~う。』
多分今、僕の耳は真っ赤になってる。
顔から火が出そうだ。
『君と相合い傘なんて初めてよね。』
『そうだな。』
『何だかバカップルみたくな~い?』